2023年9月6日水曜日

【登山】剱岳登山 その5 剱岳アタック

剱岳アタック

登山2日目。剣山荘に荷物を置かせてもらい、必要最低限だけ背負っていざ剱岳アタック。小屋入口を出て横を抜けて裏手が登山道。右の剱岳方面へ向かいます。

5時出発予定でしたがパラッと雨が降ったりもしたので6時30分にスタート。どんどん小さくなる山小屋。この日の宿泊手続きを済ませて必ず戻ってくるというゲン担ぎもしました。

最初の鎖場出現。なぜ鎖があるんだろ?ってぐらい余裕な岩場です。

なんて思って上から見下ろすと全然余裕じゃない!両手両足でよじ登る感じの岩場です。

第2の鎖場。え?どこ?って場所にあります。そこまで登るのも過酷。

パッと見、横に移動するだけっぽく見えますが、そこから今度は上に昇っていくL字型。これで序の口。どんだけハードなのよここ。

まずは一服剱登頂達成。ここはコレといった山頂標はありませんでした。

登山道そばに咲いていたユリでしょうか。お花屋さんで見るような花が自然に自生してるんですよね。山歩きしてると意外と高山植物が下界で増やされ流通している事がわかります。しかも茎の長さとかも全然違う形で。不思議です。

前剱へ向かう稜線。なんてことないザレ場ですが油断は禁物。滑落事故はなんてこと無い場所でよく起きます。気を引き締めて!

稜線から谷を見るとなにやら建物っぽいのが見えました。後日調べると真砂沢ロッジだそうです。黒部渓谷のトロッコ列車でアクセスするようですね。

前剱へ向けてまた登ります。プレートは見えますが鎖は見えず。何かの警告なのかな?

日本最難関と言われる登山道だけあって、なんでここに鎖付いてないの?って不思議なぐらい難易度の高い岩場。トレッキングポールはもちろん剣山荘に置いてきました。使って登れるような場所ではないので。

うぉー!絶景です。剱沢が一望できます。剱御前小舎も見えます。ということは向こうから前剱が見えたということ。あれ?見えてたのは剱岳ではなくここ?

第3の鎖場・・・だと思います。多分。怖いはずなのにだんだん慣れていくのは何だろ?

第4の鎖場。一見なぜあるんだろ?と思うかもしれませんが、トラバースで三点確保が難しいために補助として設置されています。しっかり持って着実に確実に。

何の迷いもなく進んだらまさかのコースアウト。そのまま進んでのコース復帰はヤバそうだったので戻りながら1枚撮影。ここで落ちたら確実にあの世行き。もちろんその覚悟もしてやってきましたが、そんな恐怖もワクワクに変わっていました。慣れって怖い。

前剱登頂達成🙌 剱岳と一緒に記念撮影しました。ちなみにココへは登山道から脇道にそれて登る必要があります。この後その道まで下って再び剱岳を目指します。

一服剱からは見えなかった室堂平がここからは見えました。ということは逆に向こうからも見えるということ。天気がいいとどんな景色が広がってるのでしょう?

そしてファイナルステージとなる剱岳。難所であるカニのタテバイ、カニのヨコバイが見えているはずなのですがいまいちわからず。あの絶壁をよじ登り降りる事には変わりないのですが。

ついに姿を見せた鉄の足場の橋。そしてその先の第5の鎖場。足場はいいんです。工事現場で使われてる標準的なものですから。鎖場のそこ、ほんとに登山道なの?

一息つきながら日本海側を眺めてみました。方角的には富山市だと思います。ホタルイカの沖漬けツマミに日本酒飲みたい。

白馬岳方面。すでに山の上って景色が広がってます。スゲーところに立ってるはずなんですけど忘れてますね。

ここから上りと下りの登山道が分かれて、鉄の足場が上り、この下に下り専用の登山道があります。見下ろすとわかるらしいのですが写真撮ってる余裕がありませんでした。そして第5の鎖場もなんとか通過。手を離せば落ちます。ヤバイです。

第6の鎖場は下り。パッと見チョロく見えるのはここだけ。そこから先は足場も掴み所も限られているので設置されています。ほんととんでもない所に来てしまいました。

何とか下り切って見上げて撮影。ご覧の通り鎖は途中で終わってそこから足場を探し掴み所を探しながら慎重におります。

一山越えてホッとする稜線。でもまだ難所が控えてます。

稜線から富山側を見下ろすとこんな感じ。一見すると平地の崖っぽく見えるけど、これ落ちます。

真夏でも残っている残雪。ただこれ氷河じゃね?って議論が一昔前にあったそうで、調査認定されてる場所もあるそうです。温暖化でそれもいつまで残るのかですけどね。

徐々に近づく剱岳。そしていまだにわからないカニのタテバイとカニのヨコバイの場所。たぶんこの辺じゃないかな?ってのはわかるのですが。

再び富山市を眺めます。遠くに見えるのが日本海でしょうか。

影の私。つい見ちゃいます。

かなり登らないと撮影が難しい稜線が見えたのでパノラマで撮影しました。絶景かな。

看板警告がある登山ルートの案内板。ペンキのマーカーもあるのですが事故とかあったんですかね。

第7の鎖場。てか、そこに取り付くまでがシンドくね?

先程の第7の鎖場を登ったかと思ったらすぐに下りになり、おりた途中で見上げて撮影。人が見えると思いますがそこを降りてきました。マヂ絶壁。

鎖が欲しいよね?とほんとに思った謎ルート。岩を掴み足をひっかけ移動します。完全にフリークライミング。ここを登山道というには頭おかしすぎるでしょ?を何度連呼したことか。

第8の鎖場。右側が上りルート。左の鎖は多分下りルート。

ついに現れた第9の鎖場 カニのタテバイ。あれだけ不安だったのにいざ目の前にするとワクワクしていました。万が一の落石に備えつつ、先人達が登るのを待ってアタックします。

10分で中間地点に到着。ここで一旦鎖が途切れ後半へ。

その後半の鎖場がコレ。まさに上級者向け。日本最難関にふさわしいラストです。

無事制覇し残るはガレ場登り。北岳 八本歯のコルの経験をフルに活かした山歩き。あの時の恐れはまったくありませんでした。

ついに!剱岳 登頂達成💪
登山開始以来、ここはネーなと思っていたのになぜか来ちゃってテッペンに立っています。人生でサイコーの瞬間でした。

剱岳にはもう1つのルートがあります。それが北方稜線。ご覧の通り山頂には警告看板が設置されています。さすがに私もそっちのほうへ行く勇気はありません。それなりに整備されてる別山尾根ルートですら滑落死する人がいます。欲かくべからず。

もってきたササミとか食べて腹ごしらえ。山頂に着いたらハイお終いとならないのが登山の悲しいところ。しかも剱岳。このあと難所が待ち構えています。

厳しい下山

登れたんだから降りられるだろ?なんて甘く考えたら大間違い。剱岳は混雑とそれに伴う落石リスクを減らすためにルートが別になっている場所があります。だから初登山はどこも初なのです。

第10の鎖場 カニのよこばい。現地に立ってまず思ったことは「イメージと全然違う!」。これ、写真だとわかりにくいのですがひたすら下ってます。壁にそって鎖を持ちつつ足を岩にうまく乗せながら降りる高難易度な上級者ルートです。

※頭上、足元には十分お気をつけてください。富山県
ナチュラルに書かれていますね。うん。そんな場所じゃないんだけど。

カニのよこばいを下りきったところで、有名な横歩きの部分を撮影。足を踏み外し手も離しちゃうとそのまま崖の下に真っ逆さま。実際にそれで死亡事故が起きている場所です。自分が上級者って自覚がまるで無いのですが、こうして歩くとそうなんだと実感します。

鎖場より怖いかも?と言われるハシゴ。ステンレス製でしっかりした作りに見えるのですが、致命的な欠陥があります。ハシゴって通常H型になっているのですが、これ冂型になっているんです。だから最初の1ステップから2ステップに足を移動させるのが凄く難しくて引っかかって大変でした。

ハシゴの途中、岩が邪魔で足が入りづらい箇所もありましたが何とか降りられました。鎖よりはマシだけどハシゴの使い勝手を考えてほしいです。

再び鎖場。ご覧の通り途中で反対側にまたいで移動するようなルートになっています。上級者なら当たり前に出来ますよね?ぐらい普通に設置されてるところが恐ろしいところ。

第11の鎖場 平蔵のコル。平蔵というのは富山の立山ガイド村の芦峅寺(あしくらじ)の頭領格の名だそうです。この辺の人の名前っぽい地名もほぼそんな感じみたい。

第12の鎖場 平蔵の頭。登って降りる感じです。難所越えた後なのでチョロく感じます。でも実際はとても難しい場所です。

登りきったところで写真撮ったのですが鎖の先が見えません。まぁどうにかなるでしょ。なったから今こうしてブログの執筆できているのですが。

第13の鎖場 前剱の門。主要な鎖場は全部で13箇所なのでこれがラスト。とはいえ、重複箇所もあるのでこの後もあります。

下る頃には「ここの鎖不要じゃない?」と思えるぐらい最初の鎖場が楽勝でした。

ルートを示す矢印が意外とよく出来ていて、登り側、下り側、それぞれにしか見えないような工夫もされています。たまたま下り側から見えた矢印だったのですが、登る時は気づきませんでした。

これルートどこ?ってぐらいわかりにくい場所。まぁ歩けばどうにかなるんですけど。

剱澤小屋が見えてきました。後少し!ルート?ここまでこれたらもうルートなんてオレが歩いた道がルート。

一服剱へ続くルートがクッキリ。しかしこの後尾根付近で天候が急変しまさかのアラレ混じりの大雨に降られ、山小屋まであとちょっとだしカッパも置いてきてしまったため強引に下山。雨に濡れると困るスマホなどは携帯しているビニール袋に入れました。

ここで一旦一区切り。次回はずぶ濡れの小屋帰還からの話です。お楽しみに!

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