2016年2月18日木曜日

糖質制限ダイエットは善か悪か。それはやり方しだい。

糖質制限ダイエット第1人者で作家の桐山秀樹さんが2016年2月6日、都内ホテルにいて心不全により亡くなられたそうです。
謹んでご冥福をお祈りします。

この事がキカッケとなり各所で糖質制限ダイエットが危険ではないか?と言われています。
糖質制限ダイエットは、私が普段取り組んでいる低炭水化物ダイエットの一部です。
低炭水化物ダイエット糖質以外にアルコール食物繊維といった炭水化物とされるモノ全般を制限するダイエット方法です。

低炭水化物ダイエットに取り組む私としても今回の死去は無視出来ない出来事でした。
そこで、今回は私が調べた結果、気になる点を幾つか書きたいと思います。

運動
著書の中で運動療法について書かれたモノもあるようですが、厳密な体組成の数値スポーツ大会への出場記録等が出てこないので、おそらくは年齢相応の体力維持程度の軽い運動のみだったのではないか?と思われます。
死亡理由も多忙によるストレスでは無いか?と推測されているあたりからも、おそらく満足な運動時間が確保出来ていなかったのでは無いか?とも感じました。
糖質制限をしている時にエネルギーとなるのは脂肪の他に筋肉も使われます。
脂肪が使われる事は広く知られていますが、筋肉分解されエネルギーとして使われる事はあまり知られていません。
糖質制限時は脂肪も減りますが同時に筋肉もかなり減るので運動は必須。ダイエットを行う前よりも多く運動して筋肉量減少抑える必要があります。

栄養摂取
運動状況を調べている中で1枚の食事シーンの写真を見つけたのですが、見ると確かに糖質を減らされていました。ただ、そこで重大なミスに気が付きました。
それは、糖質制限にこだわり過ぎて、他の必要な栄養素が絶対的に不足している事
勘違いしてる人が多いのですが、一般的に炭水化物が多いとされる穀物類にもちゃんとたんぱく質脂質その他栄養素が含まれています。
一般的な食事内容から穀物であるご飯やパンや麺類を抜けば良いと考える方が多いのですが、これをしてしまうと今までギリギリ補えてきた炭水化物以外の必須栄養素が不足してしまい体の維持に支障をきたします。
減らした分、野菜や肉魚などを増やして栄養バランスを整える必要があります。

飲酒
食事シーンの写真を見ると飲酒もされていました。
アルコールは糖質を含んでいても少量なため、飲酒後の血糖値は正常範囲内だからといって摂取しても良いと考えてる方がいらっしゃいます。
しかし、アルコールを摂取すると皮下脂肪は蓄積されにくいものの、内臓脂肪が蓄積されやすい特徴があります。
ですから、血糖値が正常範囲内でも内臓脂肪が蓄積され俗に言われる隠れ肥満の原因となります。
この隠れ肥満も糖尿病の原因の1つとされています。

私が調べて気になった点はこの3点です。

死因とされる心不全とは心臓が機能しなくなったという意味で、その原因は色々ありますが今出ている材料から推測すると、慢性的な栄養不足による心臓の筋肉の直接的ダメージか、元々患ってた糖尿病による血管へのダメージ、あるいはその両方ではないかと思いました。
心不全の原因は他にもあるので、実際は解剖して検査してみないとわからないのですが。


低炭水化物ダイエットにせよ、糖質制限ダイエットにせよ、正しく行わないととても危険なダイエット方法です。
確かに、ダイエットや糖尿病の進行抑止の観点で見ると理にかなっているのですが、自分を律し苦痛に耐えられる人でなければ難しい方法です。

食事量制限ダイエット法でも無ければ、運動しなくても痩せられる類のダイエット法ではないので、くれぐれもご注意ください。