2020年10月8日木曜日

【登山】岩手山登山 その5 山頂へ

山頂へ

右側の岩陰に山小屋が見えました。開けた場所には椅子とテーブルが多数あり、かつての賑わいの痕跡かと思います。登山が御趣味だった今上天皇陛下も登られてる山なのでその折に整備されたのかもしれません。ありがたや。

九合目不動平(ふどうだいら)避難小屋に着きました。事前に調べたので外観からすぐわかりました。階段があるのは積雪期にそこまで雪が積もるからです。山小屋ではなく避難小屋なので1年中利用できるようになっています。

ここに至るまでトイレは一切なし。協力金200円を集金箱に入れてお借りしました。そしてここに重いザックをデポ。デポとはデポジットの略で預けるという意味です。予定では八合目避難小屋にデポするはずでしたが往復がしんどくてココでしました。

室温は13℃。時間は15:10頃です。外気温はもっと低く寒かったのでここで上着を出して着ました。日没頃に山頂で夕日を眺めるつもりでしたが早めに登る事にしました。山頂付近は富士山と同じようだったので持ってきたゲーターもここで付けました。

岩手山頂へ続く登山路は岩と砂利だらけ。途中Y字路になっていてフラットな左側を登ったのですが大失敗。富士山で言う剣ヶ峰の馬の背のような道で一歩進むと半歩ずり下がるひどい砂利道でした。

岩手山薬師岳の山頂に着くと想像とは違っていました。富士山のような中央が窪んだ御釜を想像していたのですが、山あり谷ありで反対側が見渡せなかったです。

登り口から盛岡市が一望できました。朝はあそこに居たんですよね。幼少の頃から帰省して眺めていた岩手山の山頂にまさに今立っていると思うと感慨深いものがありました。

富士山とは異なる地蔵が立ち並ぶ光景。信仰が多い東北ならではかと思います。御釜西側の地蔵はお鉢中央を向いていたのでこの時は噴火抑止祈願(封印)で置かれたのだとばかり思っていました。アニメにありそうなシチュエーションですが。

ふと見ると山頂からも松川温泉の地熱発電所の煙が見えました。今まで何てことなく見ていたのですが、こうして見ると目印になって便利だと思いました。

時間は15:50分頃。日もだいぶ落ちてきて御釜中央に影を落としていました。静かに見えますが大地獄谷(おおじごくだに)や周辺の温泉地からもわかる通り活火山です。今この瞬間爆発するかもと思うと怖かったです。

岩手山薬師岳山頂がすぐそこに見えますがなかなかたどり着きません。もう一歩なんですけどね。目的地が見えていて足場も悪くないので安心感はありました。

焼走り(やきばしり)上坊(わんぼう)方面の分岐点です。東北自動車道西根インターチェンジそばの交差点から向かう登山路です。自動車で1度行ったことがありますが溶岩石だらけの場所でした。

分岐点そばに地蔵ではない獅子舞のような石像がありました。かつては胴体もあったような形跡がありましたが頭だけでした。様々な宗派が修験道で登ってきて設置したのでしょうね。

岩手山薬師岳登頂達成🙌

岩手山薬師岳山頂についに到着。すると下方から雲が立ち上ってきて思わずパシャリ📷
先に山頂標だろと思うのですが、自然現象はすぐに撮影しないと逃すので。

毎度恒例、ブログ限定自撮り写真です。
今回は以前購入してブログでもご紹介したXiaomi自撮り棒を持ってきたので三脚代わりにしてBluetoothシャッターで撮影しました。色々ポージングして取りましたが普通に立っている姿無難ですね。登山の格好はこんな感じです。ゲーターがチェック柄ならミニモニっぽいのですが。

自撮りを終えて一旦は山頂標に戻ったのですが振り返ると盛岡市が一望できました。自撮り棒三脚ではどうしても低くてほとんど空しか写ってないので撮り直すことにしました。

今度は盛岡市をバックに自撮り棒を持ってパシャリ📷
登山前半はスポーツマスクをしていましたが後半キツくて外しちゃいました。マスクしてたの私ぐらいでしたしね😷

岩手山薬師岳山頂は山頂標のすぐそばに本当の山頂である三角点があります。大切な目印なので踏んだり座ったりしてはいけません。記念にパシャリ📷

山頂で綺麗な景色を眺めながら持ってきた行動食 アサヒ 1本満足バー プロテインヨーグルトを頂きました。バーナーとクッカーで調理して食事するのも良かったのですが、寒くてそれどころじゃなかったです。暗くならないうちに山頂をあとにしました。

長年帰省で訪れてる地ですが、富士山のような影岩手山という単語は聞いたことがないんですよね。もちろんちゃんとあってこのような姿になります。森の中に開けた場所が見えますが自衛隊の演習場です。話には聞いていたのですが見るのは初めてでした。

岩手山頂の中央にあるこんもりした山のおかげでお鉢反対側は日が沈んで日陰に。余計に寒かったです。ある意味、予定していた夕日は見られたということにしました。

岩手山頂東側にも地蔵があったのですが、こちら側は外側に向いていました。ここでわかったのですが御来光の方角を向いていたようです。宿泊した八合目避難小屋で出会った人たちにこの話をしたらへぇをたくさん頂きました。富士山頂の神社もそうなのでわかったのですが。

残念ながら三陸海岸や海は雲で見ることができませんでしたが、この景色も悪くはなかったです。

お鉢を一周回ろうと思ったのですが、御釜の底に岩手山神社奥宮があるようだったので途中の分岐点から降りました。風雨や雪でもこのように形を保っているのはさすがの一言。噴火していない証拠でもあります。参拝させていただきました⛩️

神社前に大きな石柱がありました。
校旗樹立記念 昭和二年九月五日 暁天(ぎょうてん)樹立於山頂
 調べると石桜同窓会のサイトに資料がありました。戦前の旧制中学校時代の岩手中学校生徒が岩手山登頂達成した記念碑のようです。当時の装備や技術レベルで登ってきたのはスゴイです。

岩手山の御釜はそれほど深くはなく、富士山に例えると宝永山のような気分でした。標高2000m級なので草もそれなりに生えてます。

粘土状の地面もあるので雨や雪が降ると水たまりができるのでしょうね。だからこそ八合目避難小屋前に湧き水があるのでしょう。

八合目避難小屋へ

一周して再び登り口に戻ってきました。盛岡手づくり村つなぎ温泉がある御所湖(ごしょこ)が見えました。手づくり村は焼き立てのピーナッツ南部せんべいが食べられるので大好きです🍘

山頂からの下山は足場がしっかりした方から。やはりこちらのほうが歩きやすいです。ヒトによって得手不得手があるのでどちらが良いとは言えませんので、好みやその時の体力で選ぶと良いかと思います。

日没時間17:30頃に八合目避難小屋に到着。受付を済ませお土産も購入。利用案内をザックリ聞いてすぐに夕食の支度をはじめました。先客もそこそこいらっしゃったのですがお隣さんと話が合って一緒に食事の支度をしながら山談義に華が咲きました。

調理しながら寝床も準備。キャンプでも最初にやるのはテント張りと寝床準備です。マットの全長210cmなのですがスペースギリギリでした。私の身長はそんなにないですし寝袋もそれに合わせてMサイズ。たまたま安かったから買っただけなんですけどね。

業務スーパーで買ったトリュフリゾットを作りました。防災とコロナ自主隔離用に買い置きしていたものです。インスタントライスではないので炊き上げるのに時間がかかりましたがとても美味しかったです。2人前なので量が凄かったですが。
それと疲労回復を早める気付けに日本盛モンベルコラボの生原酒を持ってきたのでお猪口2杯程度頂きました🍶モンベル製品をお持ちの方だったのでネタにサイコーでした。
山小屋の消灯時間は20時。楽しいひとときもお開きに寝床に着きました。

ここで一旦一区切り。次回ははじめての山小屋泊を書きます。
お読み頂きありがとうございました。つづきをお楽しみに!

2020年10月7日水曜日

【登山】岩手山登山 その4 お花畑コース

お花畑コース

大地獄谷(おおじごくだに)分岐点に到着しました。
七滝コースはここで一旦一区切り。この先はお花畑コースに入ります。

登山路そばにブルーベリーにそっくりな実を見つけました。車輪梅(しゃりんばい)だったようで可食部が少ないため食用には向かないそうです。食べられなくはないみたいですが。

大きな岩が転がっている沢道に出ました。
ちょうどコシぐらいの高さの岩があり、重いザックを降ろしても再び担ぐ時に持ち上げずに済みそうだったのでここで休憩しました。ザックの重さで肩が悲鳴を上げていましたが、以前エルブレス 御茶ノ水店で受講したテント泊講座でコシで担げの話を思い出して腰ベルトをキツめに締めたらかなり楽になりました。

休息もそこそこに出発。国土地理院の地図にあるような湿地帯に出ました。踏み荒らさないための木道も設置されてました。

下山ルートで予定した鬼ヶ城が見えました。登山路は反対側のようですが、これだけを見ても険しさがわかりました。翌朝の体のコンディションで下山ルートの判断をしようと思いました。

岩手山頂が見えました。登山口の標高が約600m、お花畑が1400m、山頂が2000mです。
半分は過ぎましたがまだまだ先は長いです。

大地獄谷(おおじごくだに)登り口に倒れていた看板がここにもありました。
下山者向けへのものでしょうか。楽しいハイキング登山も苦行に一変しますから気をつけたいです。

お花畑コースの分岐点に来ました。右は九合目不動平へ向かう道。左は御苗代湖(おなわしろこ)御釜湖(おかまこ)へ向かう道でその先は行き止まり。再びここへ戻ってこなくてはなりませんが何度も来られる場所ではないので左の湖方面へ行ってみました。

御釜湖(おかまこ)に到着。湖畔へ向かうルートは無さそうで小高い丘からの眺めです。
静まり返り波立つ事もなく不思議な空間でした。

足場の悪い湿地帯とヤブをかき分け、少し下った場所に御苗代湖(おなわしろこ)がありました。こちらは湖畔までいけます。テント泊に良さそうに見えますが草の下は湿地なので向かなさそうです。

下れば登らなくてはなりません。2湖から引き返し再びお花畑コースの分岐点に戻ってきました。
山頂を目指します。

岩手山頂まで3km。生い茂った原生林に囲まれて現在位置が把握できません。携帯電波も無くGPSも大地獄谷を最後に即位せず。後にわかったのですが、Lenovo Z6 ProグローバルROMの不具合のようで再起動したら治りました。

岩手山頂まで2.8km。結構進んだつもりでいましたがまだ200mしか登っていません。登山路は荒れ果てヤブが凄くて道が狭くて勾配も急。周りが見えないのも不安にさせます。

岩手山頂まで2.3km。ここの道標は倒れていました。どの道標も爪とぎされたような跡があり、もしかしてクマの仕業?🐻とも思いましたがどうなのでしょう?倒れたのはそのため?

岩手山頂まで2.1km。日課のランニングならあっという間の距離ですが中々縮まりません。時間は14:10。登山口から5時間ほど経過しています。日没は17時すぎ。残り3時間です。

岩手山頂まで1.7km。お花畑の分岐点から1.4km地点です。時間は14:30で日没まで残り2.5時間。肩の痛みが強くなったのでザックを降ろして休憩。水分補給もしました。何度も経験しているナイトハイクを覚悟したら気が楽になりました。

背が高い原生林の森を抜けると景色を見渡せるようになりました。遠くに見える小さな煙は松川温泉の地熱発電所でしょうか。翌日の下山はあそこを目指します。遠いですね。

再び鬼ヶ城(おにがしろ)が見えました。登山をしていて思うのですが、鬼や天狗といったヒトあらざる姿の空想上の生物は常人離れした人たちを表現したのかもしれません。私も今でこそそちら側にいますがかつては常人以下だったので余計にそう感じます。

時間は14:40頃。肩の痛みや疲労で休息。スマホのGPSは相変わらずなので執筆中の推測ですが標高1700m付近だと思います。八合目避難小屋相当です。9合目が1800mなのでもう一息です。

鬼ヶ城(おにがしろ)へ向かう尾根です。写真だとわかりにくいですが中々な勾配。登山路の様子も相変わらず裏側なので伺えず。下山できるかどうか不安で、最悪は来た七滝コースを再び戻ることも検討していました。

綺麗に積み重なった岩がありました。もちろんヒトが積み重ねたものではなく自然と出来たものです。おそらく地殻変動で隆起した岩盤が元々割れていたのか割れたのか。お城の石垣ってありますがもしかしたらこういうのを参考にしたのかもしれませんね。

開けた場所に出て再び岩手山頂をパシャリ。東北の森林限界標高は1600mらしいのでそこは越えているものの、先程まで茂って行く手を阻んでいたヤブが綺麗に無くなったので徐々に植物が少なくなるでしょう。

ここで一旦一区切り。次回はついに登頂です!
お読み頂きありがとうございました。つづきもぜひお読みください!
お楽しみに!!