2020年10月7日水曜日

【登山】岩手山登山 その4 お花畑コース

お花畑コース

大地獄谷(おおじごくだに)分岐点に到着しました。
七滝コースはここで一旦一区切り。この先はお花畑コースに入ります。

登山路そばにブルーベリーにそっくりな実を見つけました。車輪梅(しゃりんばい)だったようで可食部が少ないため食用には向かないそうです。食べられなくはないみたいですが。

大きな岩が転がっている沢道に出ました。
ちょうどコシぐらいの高さの岩があり、重いザックを降ろしても再び担ぐ時に持ち上げずに済みそうだったのでここで休憩しました。ザックの重さで肩が悲鳴を上げていましたが、以前エルブレス 御茶ノ水店で受講したテント泊講座でコシで担げの話を思い出して腰ベルトをキツめに締めたらかなり楽になりました。

休息もそこそこに出発。国土地理院の地図にあるような湿地帯に出ました。踏み荒らさないための木道も設置されてました。

下山ルートで予定した鬼ヶ城が見えました。登山路は反対側のようですが、これだけを見ても険しさがわかりました。翌朝の体のコンディションで下山ルートの判断をしようと思いました。

岩手山頂が見えました。登山口の標高が約600m、お花畑が1400m、山頂が2000mです。
半分は過ぎましたがまだまだ先は長いです。

大地獄谷(おおじごくだに)登り口に倒れていた看板がここにもありました。
下山者向けへのものでしょうか。楽しいハイキング登山も苦行に一変しますから気をつけたいです。

お花畑コースの分岐点に来ました。右は九合目不動平へ向かう道。左は御苗代湖(おなわしろこ)御釜湖(おかまこ)へ向かう道でその先は行き止まり。再びここへ戻ってこなくてはなりませんが何度も来られる場所ではないので左の湖方面へ行ってみました。

御釜湖(おかまこ)に到着。湖畔へ向かうルートは無さそうで小高い丘からの眺めです。
静まり返り波立つ事もなく不思議な空間でした。

足場の悪い湿地帯とヤブをかき分け、少し下った場所に御苗代湖(おなわしろこ)がありました。こちらは湖畔までいけます。テント泊に良さそうに見えますが草の下は湿地なので向かなさそうです。

下れば登らなくてはなりません。2湖から引き返し再びお花畑コースの分岐点に戻ってきました。
山頂を目指します。

岩手山頂まで3km。生い茂った原生林に囲まれて現在位置が把握できません。携帯電波も無くGPSも大地獄谷を最後に即位せず。後にわかったのですが、Lenovo Z6 ProグローバルROMの不具合のようで再起動したら治りました。

岩手山頂まで2.8km。結構進んだつもりでいましたがまだ200mしか登っていません。登山路は荒れ果てヤブが凄くて道が狭くて勾配も急。周りが見えないのも不安にさせます。

岩手山頂まで2.3km。ここの道標は倒れていました。どの道標も爪とぎされたような跡があり、もしかしてクマの仕業?🐻とも思いましたがどうなのでしょう?倒れたのはそのため?

岩手山頂まで2.1km。日課のランニングならあっという間の距離ですが中々縮まりません。時間は14:10。登山口から5時間ほど経過しています。日没は17時すぎ。残り3時間です。

岩手山頂まで1.7km。お花畑の分岐点から1.4km地点です。時間は14:30で日没まで残り2.5時間。肩の痛みが強くなったのでザックを降ろして休憩。水分補給もしました。何度も経験しているナイトハイクを覚悟したら気が楽になりました。

背が高い原生林の森を抜けると景色を見渡せるようになりました。遠くに見える小さな煙は松川温泉の地熱発電所でしょうか。翌日の下山はあそこを目指します。遠いですね。

再び鬼ヶ城(おにがしろ)が見えました。登山をしていて思うのですが、鬼や天狗といったヒトあらざる姿の空想上の生物は常人離れした人たちを表現したのかもしれません。私も今でこそそちら側にいますがかつては常人以下だったので余計にそう感じます。

時間は14:40頃。肩の痛みや疲労で休息。スマホのGPSは相変わらずなので執筆中の推測ですが標高1700m付近だと思います。八合目避難小屋相当です。9合目が1800mなのでもう一息です。

鬼ヶ城(おにがしろ)へ向かう尾根です。写真だとわかりにくいですが中々な勾配。登山路の様子も相変わらず裏側なので伺えず。下山できるかどうか不安で、最悪は来た七滝コースを再び戻ることも検討していました。

綺麗に積み重なった岩がありました。もちろんヒトが積み重ねたものではなく自然と出来たものです。おそらく地殻変動で隆起した岩盤が元々割れていたのか割れたのか。お城の石垣ってありますがもしかしたらこういうのを参考にしたのかもしれませんね。

開けた場所に出て再び岩手山頂をパシャリ。東北の森林限界標高は1600mらしいのでそこは越えているものの、先程まで茂って行く手を阻んでいたヤブが綺麗に無くなったので徐々に植物が少なくなるでしょう。

ここで一旦一区切り。次回はついに登頂です!
お読み頂きありがとうございました。つづきもぜひお読みください!
お楽しみに!!

2020年10月6日火曜日

【登山】岩手山登山 その3 大地獄谷へ

大地獄谷(おおじごくだに)

湿地帯を抜けるとほのかに香る硫黄臭。次は大地獄谷を目指して登ります。
七滝はあの滝の名前ですが、あちこちに滝があってもしかしてそれにちなんで付けられたのかな?と歩きながら想像してみました。正解はわからないのですが。

登山路がまさかの川横断ルートになっていました。
遠目で見ても中々な川幅なのに足場になりそうな岩も無ければ橋もありません。
渡れるの?

浅瀬にトレッキングポールを刺して滑らない事を確認し、バランスを取りながら慎重に岩に足を乗せました。そもそもこの写真をどうやって撮ったのか?そりゃ頑張りましたよ📷
危険なので絶対に真似しないでください

登山路の脇から大量の水が流れてました。配管らしきものもあったので湧き水の取水場所かもしれません。
ただ、このあたりは温泉地帯なので水質が飲料に向いてるかわかりません。だから口にはしませんでした。

木々の間から滝が見えました。国土地理院地図だとこのあたりでしょうか?
歩くのが大変なルートですが変化に富んでいて楽しいです。

謎の石碑がありました。帰宅後に調べてみるとこう書かれているようです。

千葉整三君終焉 昭和三十年四月

検索しても出てこない人物名でした。ポツダム宣言受諾から10年後の高度成長期初期です。どんな方なのでしょう?

沢沿いの細い危険な道に差し掛かりました。
落ちるな危険です。

自生しているりんどうをあちこちで見かけたのですが、茎が長い店頭でも見かけるおなじみの姿だったので写真を撮りました📷

まさかの登山道が一部崩落していました。木の根が落ちていますがトレッキングポールを刺してみると非常に不安定。またぐにも幅があります。トレッキングポールをしっかり刺してバランスを確保しつつ、先人が歩いた左側斜面を足場にして進みました。怖い。

先の岩場も三点確保用ロープが張られていましたが、私はトレッキングポールで越えました。
想像していたよりも危険なルートでした。

湯気が立ち上る沢が見えました。もうすぐ大地獄谷でしょうか?

再び川を渡るルート。中央のちょっと顔を出してる岩に1度足をかけたもののまたぐには幅があって断念。
困ったぞ。

上流側に岩がゴロゴロしていましたが、やはり幅があってまたぐのは厳しそうでした。

私が選んだルートは右側の岩に右足をかけて勢い付けてジャンプ!
無事越えられました。

振り返りましたが、戻りはどうすれば良いか?
考えないことにしました😅

いざ大地獄谷(おおじごくだに)突入

湯けむりが立っていた沢のすぐそばまで来ました。
適当な岩があったのでそこにザックを降ろしてしばし休憩です。
周りを見渡すと沢のすぐそばまで降りられそうだったので見てみることにしました。

温かい!
まさに温泉でした♨気持ちよくてしばらく指でピチャピチャ触り続けてました。

休憩して気持ちも体力も余裕が出来たので風景を動画撮影しました。
国土地理院地図の場所ではこのあたりです。川の記号線がありませんが現地にはありました。

硫黄ガスで腐食してしまったのか警告看板が倒れていました。
有毒ガスが噴出してる恐れがあるので、ヤバイと思ったらタオルなどで口を覆って逃げろっぽい事が書かれています。

ヤマアジサイが咲いていました。
東北でも一般的なアジサイの開花時期は6~7月頃のようですから、勘違いして咲くような気候変動があったのかもしれません。

しばらく登ると噴気孔があちこちにあってまさに地獄谷という風景。かろうじて草が生えている程度でした。
様相が一変する面白いルートです。

登山路から近い場所にもこのような噴気孔が見られます。
有毒ガスが出ている場所もあるので絶対に近づかないようにしましょう。

登山路はロープが設置された急勾配で滑りやすい砂利道。私のようにすべての人がトレッキングポールを持って登っているわけではないので補助的に設置されているのでしょう。

写真だと平坦に見えますが、急斜面を登った所で振り返って撮影しました。
山での写真撮影はほんとに難しいです。

硫化水素の有毒ガスが噴出しているため立入禁止の看板がありました。
不意に吸い込んでしまうと遭難どころではなくなってしまうため、絶対に近づかないようにしましょう。
遠目で見ている分には特異な風景で楽しいのですが♨

再びりんどうを見つけました。大地獄谷の有毒ガス地帯でも咲くんですね。
なんとなく色が濃いように見えました。

りんどうが群生していました。
有毒ガスにも負けず、それでいて温泉の暖かさが育っているのかもしれません。

大地獄谷はまだまだ続きます。
尾根歩きのような登山路が続き、足場は滑りやすい砂利なので慎重に進みます。

先人たちが歩いた痕跡を頼りに進みます。
天気が良ければ先まで見えるのでしょうが、見えない時はとにかく足元が頼りです。

温泉地の地獄谷や恐山へは行ったことがありますが、登山でこういう場所を訪れるのは初めて。
山奥で重装備前提の場所なので、余裕のマージンを取りながら進みます。

大地獄谷の頂上付近まで登ってきました。もうすぐ分岐点です。

ここで一旦一区切り。次はお花畑コースを書きます。
お読みいただきありがとうございました。つづきをお楽しみに!