2021年10月20日水曜日

【登山】北岳登山 その3 地獄の左俣コース

地獄の左俣コース

大樺沢(おおかんばざわ) 二俣に着きました。予定していた大樺沢のみで登るとトイレが山頂まで無いので仮設トイレが設置されてると思われます。 相変わらずわかりにくい登山道。写真左側の縁の道が正解で右の沢ではありません。

国土地理院の地図と見比べると左が正解とわかります。沢の石ころは等高線の間の点々です。あちこちにあるのがわかります。

山頂付近は雲がかかって視界不良のガス状態。登山路もよくわからず歩きやすい岩の上を歩いていたら右側の縁に道っぽいのを見つけ下山者はそこを歩いてました。何とか復帰して私もそこを歩き始めたのですが、とにかくわかりにくい場所です。

ガスがどんどん濃くなりまったく先が見えません。目標物が視認できない登山は遭難の危険が高まります。夜登山慣れしてるせいか楽しんではいたのですが。

えっちらおっちら、どこを歩いてるかもわからず1時間登りました。相変わらずわかりにくい登山路。スマホメイン機Lenovo Z6 Proのバッテリー残量が20%を切ったのでモバイルバッテリーで充電し、写真撮影はサブ機OPPO A5 2020ですることにしました。ケーブル繋いだまま使うのは邪魔なので。

13時30分。ついにハシゴ場までやってきました。計画書では北岳山荘に到着してる時刻。チェックイン目安も15時まで。体調は平気なもののペースを上げる余裕はないので、とにかく事故だけ気をつけて登りました。斜度的にはロッククライミングに近い場所。緊張の連続でした。

八本歯のコル

コルとは山の尾根の峰と峰の間の低くなった部分の事。ハシゴを登っている最中に熊鈴の音がずーっと聞こえていて気になっていたのですが、ボーコン沢ノ頭のほうに人影が。先に行ってもらおうと下で待ってて挨拶したら、変なところからだったので驚かれお互い笑っちゃいました。

合流地点左に見えたのがボーコン沢ノ頭。相変わらずハシゴが見えて険しそうな道。綺麗なんですけどね。この先の標高2000mまで下った付近に無人の池山小屋があるようです。

道標の文字が読めなくて近寄って見ましたがやっぱり読みにくい。

まだまだ続くハシゴ場。何が怖いってここに至るまでに相当体力を消耗しているので、ちょっとでも気を抜くとバランス崩して転倒滑落の危険と隣り合わせ。15kgのザックの重さが腰と肩に乗り重心も普段より少し前にあるので大変です。

14時30分。もう完全にチェックイン15時には間に合いません。予定では現地着後にテント張って荷物置いて間ノ岳向かう予定でしたが、そんな余裕皆無なのでとにかく北岳山荘到着だけを考えてひたすら歩きました。

雲の切れ間から見える崖。スマホを落としたら終わるなぁと持つ手が緊張しながら撮影していました。

まさに絶壁。左側に目印がある通り登山道です、ハイ。地殻が隆起して出来た山なので森林限界を超え土が無い高い場所は砕かれた大岩が積み重なってるだけ。うっかり足を踏み外すと隙間に落ちる危険な場所。スマホ落としたらやっぱりココも終わります。怖い。

遠い遠い北岳山荘

八本歯のコルを抜けてようやくこの日の最高地点3000mのトラバース道まで着ました。時間は15時。チェックイン目安時間オワタ\(^o^)/

雲を抜けて見晴らしが良くなったので、開き直って休憩がてら景色を眺めました。

まさかの奇跡が起こりました!遠くに富士山が見えたのです🗻
雲海も雲海、荒波の雲の海の向こうに浮かんでいました。スゲー\(^o^)/

ふと見ると間ノ岳も見えたので一緒に撮影しようとしたら収まりません。OPPO A5 2020の限界を感じました。

ふと充電中のLenovo Z6 Proを思い出して見たら電池90%以上。フィリップスさすが👍
広角モードで撮影したら普通に収まりました。ほんとこれ便利です📷

10分ほど休憩して登山再開。怖い怖いトラバース道の現実に引き戻されました。もう疲れて果てて笑いしか出ませんでした。

雲の切れ間から北岳山荘が見えました。はるか彼方に。

後ろを振り返ると歩いてきたトラバース道。ここを引き返せと言われてももう無理です。

ここで一旦一区切り。次回は悪夢のオーバーナイトのお話です。お楽しみに!

2021年10月19日火曜日

【登山】北岳登山 その2 登山開始

登山口へ

野呂川広河原インフォメーションセンターに到着。時間はほぼ定刻通りの6時30分です。下車してすぐにトイレへ行ったのですが大樺沢(おおかんばざわ)仮設橋撤去のお知らせがありました。それっぽい情報は得ていたのですが詳しいことは現地でと思っていた矢先でした。

広河原インフォメーションセンターの写真をパシャリ📷 パッと見で水場っぽいのは無かったです。

今回はじめて実地試験するM5STACK ATOM GPSキット+UNIT ENV.Ⅱで作ったGPS気象観測記録装置です。GPSで緯度経度高度を、環境センサーで温度湿度気圧を記録します。電源はNITECORE F2に18650リチウムイオン電池2本で給電。予備で4本も持ち込みました。

起動直後のデータは気温16℃湿度61%気圧860hPa。GPSはコールドスタートなので測位までしばらく時間がかかります。

再びセンター内に入り2階へ上がると有人の案内所がありました。そこで仮設橋撤去の件を伺うと予定していた大樺沢-二俣間が通行止めとのこと。登山届はすでに提出済みだったので変更はせず、Bプランの白根御池小屋から二俣へ向かうことにしました。

身支度を登山用に整えて出発。センター2階からそのまま登山口へ向かうことができます。左は今上天皇陛下が登られた際の碑。右は南アルプス開祖の碑です。今上天皇陛下が登られたのは1987年だそうで、このような石碑があちこちの山にあるとしたら神社並に凄いかも?

正面ゲートが登山口へ向かう道。左が大樺沢(おおかんばざわ)です。ちょうど護岸工事中のようで景色的にはアレですが、末永く利用できるようにするために必要なことですからしばしの我慢です。

ふと見上げるとこれから登る北岳山頂が見えました。遠近法でわかりにくいのですが、森林限界超えてる関係で木々の有無でわかるかも?🌲この時は天気良かったんですけどね。まさかあんな事になるとは。

北岳登山口へ向かう吊橋の入口です。

案内地図が気になってパシャリ📷
固有種のキタダケソウや希少動物のライチョウの写真もありました。

吊橋にやってきました。ワクワクします🌉

渡りながら動画撮影しました📹うっかり標準モードで撮ったのでブレブレですがご了承ください。音声はカットしてあります。いつかアクションカメラで撮影したいものです。

対岸の広河原山荘に到着。登山届の提出はここで行います。私はコンパスで事前に提出済み。今回はじめて使うスマホアプリ ヤマレコをここでスタートしました。オフラインでも地図が使えるようキャッシュダウンロード済み。音声で適宜時間と現在標高を読み上げてくれてとても便利でした。

登山開始

午前7時。予定通り登山開始。ここから長い長い道のりです。
登山道は広河原山荘に向かって左側。吊橋から伸びる道の途中に道標があってそこからです。

登りはじめてすぐにまさかの湿地帯出現。岩手山の悪夢再びです。原因はこの先の登山道を横切ってる沢で、そこを過ぎればぬかるみはありませんでした。こういう道もあるので防水透湿素材GORE-TEXの登山靴が欠かせません。

橋のかかった沢がありました。ここまで深いと先程のように登山道へ流れ込むことはないんですけどね。
ここに至る道中で以前より体力が落ちてる事に気づきました。不安がよぎります。

大樺沢ルートへの分かれ道まで着ました。ロープが張られ通行止めとしっかり書かれてました。
やはり体力低下が顕著だったので、していたスポーツマスクをはずしました。

地図で確認していた以上の急登坂。少し進んでは息が切れて止まりを繰り返しながら登ると今度は階段が出現。事前調べでは八本歯のコル前のハシゴ場だけだったので戸惑いました。トレッキングポールの使用判断上重要なのでできる限り詳細が欲しいのですが。

出発して1時間。切り開かれた場所に出ました。この日は暑く木陰が恋しかったです。

GPS気象観測機の動作チェック。8時51分、気温15℃湿度73%気圧812hPa。位置情報は国土地理院地図だとこの辺。標高2006mは地図上とほぼ合致しています。

10月は紅葉の季節。ちょうど色づき始めていました。方角的には左が観音ヶ岳で右が薬師ヶ岳でしょうか。

登山開始から2時間半。白根御池の道標がありました。標高2000mを超えるまではとにかく急登坂が続く道。石と木の根を足場に息切れしながら登りました。下山体力の不安もあって何度も引き返そうかと思いました。

落石注意の看板とそこを横切る登山道。上から降ってこないか見ガチですが、下がストッパーになっている事が多いのでウッカリ踏み荒らすと落ちてくるなんてことも。静かに進みました。

白根御池に到着

午前10時。白根御池 標高2236mに到着しました🙌
広河原との標高差700m。高尾山で400m、東京タワー階段で100mです。富士山吉田ルートだと8合目のあたり。普通ならここで一泊しても良いぐらい。
それにしても紅葉が綺麗です🍁

白根御池小屋は小屋泊もテント場もあります。このあと体験する悪夢を考えると、ここを拠点として登頂アタックしたほうが安全かもしれません。

無料の水場がある大変ありがたい場所で、よくよく考えると南アルプスの天然水飲み放題。すぐワキに何やら空き缶がありますが気にしないように(笑)ガテン系の気付けですが私はやりません。

黄色い葉が多かったですが、ここは赤い葉もありますね。紅葉は始まりといった感じ🍁
トイレはチップ制で金額は決まっていません。相場だと200~300円/回でしょうか。

これが白根御池。パッと見だと魚はいなさそうでした。

10時30分。30分ほど休憩して出発しました。池のすぐそばに道標があり右が草すべりコース、左が大樺沢二俣へ向かうコースです。私は本来のルートへ復帰するために左へ向かいました。登山に自信が無い方は多少距離があっても右の草すべりコースから登られることを強くオススメします。

向かって早々嫌な予感が。道がわかりません。なんとなく蛇行した道っぽいのはありますが、先のリボンが無かったらわからなかったです。

大樺沢二俣までは起伏の少ない道。紅葉する木々も楽しめます🍁

下の方に仮設トイレらしきものが見えました。

ここで一旦一区切り。次回は地獄の左俣コースのお話です。お楽しみに!